ファクタリングのメリット・デメリット7選 融資との違いと使うべき場面を解説

この記事でわかること

ファクタリングのメリット7つ

ファクタリングは銀行融資やビジネスローンとは仕組みが根本的に異なる資金調達手段です。「借入」ではなく「売掛金の売却」であることから、融資にはないメリットが複数あります。

1. 最短即日で資金調達できる

銀行融資は申込から入金まで数週間~1か月以上かかるのが一般的です。ファクタリングは最短即日、早い会社では数時間で入金が完了します。「今週中に支払いがある」「月末の資金ショートを防ぎたい」といった急な資金需要に対応できるのは、ファクタリング最大のメリットです。

2. 利用者の信用情報に影響しない

ファクタリングは借入ではないため、CICやJICCなどの信用情報機関に記録が残りません。将来的に銀行融資を受ける際の信用情報にも影響しないので、「今は急場をしのぎたいが、後で融資も受けたい」という場面で有効です。

3. 負債(借入金)にならないのでバランスシートが悪化しない

融資を受けると貸借対照表の負債が増えますが、ファクタリングは売掛金の売却であるため負債は増えません。むしろ売掛金が減って現金が増えるため、自己資本比率が改善する方向に働きます。銀行との融資交渉を控えている場面では、バランスシートを汚さずに資金調達できる点が大きな利点です。

4. 売掛先が倒産しても返済義務がない(ノンリコース)

ノンリコース(償還請求権なし)のファクタリング契約では、売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなった場合でも、利用者に返済義務は発生しません。リスクはファクタリング会社が負います。売掛先の経営状況が不安定な場合、未回収リスクを手数料で転嫁できるのはファクタリングならではのメリットです。

5. 2社間なら取引先に知られずに利用できる

2社間ファクタリングでは売掛先に通知する必要がないため、取引先に「資金繰りが厳しいのか」と思われるリスクがありません。売掛先との関係がデリケートな中小企業や個人事業主にとって、取引関係を維持しながら資金調達できるのは大きな安心材料です。

6. 赤字決算・税金滞納でも利用できる可能性がある

ファクタリングの審査は売掛先の信用力が中心であり、利用者本人の決算状況や税金の滞納状況は主な審査対象ではありません。銀行融資では門前払いになるような財務状態でも、売掛先がしっかりしていれば審査に通る可能性があります。審査の詳しい仕組みは「ファクタリングの審査基準」で解説しています。

7. 担保・保証人が不要

銀行融資では不動産担保や代表者の連帯保証を求められることが一般的ですが、ファクタリングでは不要です。担保に出せる資産がない中小企業でも利用できます。

ファクタリングのデメリット5つと対処法

メリットだけを見て利用を決めるのは危険です。ファクタリングには融資にはないデメリットもあります。それぞれの対処法とセットで整理します。

小売業・法人

手数料が10%って、年利に換算したら相当高いですよね。それでも使う価値あるんですか?

※編集部が実施した利用者アンケートより

編集部

手数料の高さはファクタリング最大のデメリットです。ただし「銀行融資が間に合わない」「融資を断られた」「信用情報を汚したくない」といった場面では、手数料を払ってでも資金を確保する合理性があります。常時利用するものではなく、緊急時の一手として使うのが正しい位置づけです。

1. 手数料が融資の金利より割高

2社間ファクタリングの手数料相場は8%~18%で、銀行融資の金利(年1%~3%程度)と比べると割高です。手数料10%を年利換算すると、支払いサイト30日の場合で年率約120%に相当します。

対処法:相見積もりを3社以上から取って手数料を比較すること、手数料上限を明示している会社を選ぶことが基本です。手数料を安く抑える具体的な方法は「ファクタリングの手数料相場」で解説しています。

2. 調達額が売掛金の範囲内に限られる

ファクタリングで調達できるのは、手元にある売掛金の額面から手数料を引いた金額までです。売掛金以上の資金が必要な場合は、融資など別の手段と組み合わせる必要があります。

対処法:月の売上が安定していれば、毎月の売掛金をファクタリングに回すことで一定の資金を確保できます。ただし常態化するとコストが膨らむため、融資との併用が望ましいです。

3. 悪質な業者(偽装ファクタリング)が存在する

金融庁は「ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者」の存在を注意喚起しています。「審査なし」「誰でも通る」を謳う業者、手数料に消費税を上乗せする業者、償還請求権ありの契約を求める業者は避けてください。

対処法:会社の所在地・代表者名が公開されているか、契約書を渡してくれるか、手数料は相場の範囲内かを確認しましょう。詳しくは「ファクタリング詐欺の手口と対策」をご覧ください。

4. 3社間ファクタリングは売掛先に通知される

3社間ファクタリングでは売掛先に債権譲渡の通知を行うため、取引先に「資金繰りが厳しいのでは」と思われるリスクがあります。取引関係に影響する可能性があるのは否定できません。

対処法:通知を避けたい場合は2社間ファクタリングを選びましょう。手数料は高くなりますが、取引先には知られません。

5. 継続利用するとコストが膨らみ資金繰りが悪化する可能性がある

ファクタリングを毎月のように常態的に利用すると、手数料の負担が蓄積して逆に資金繰りが悪化するリスクがあります。金融庁も「高額な手数料を支払うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性がある」と注意喚起しています。

対処法:ファクタリングはあくまで「つなぎの資金調達」として使い、根本的な資金繰りの改善は融資や経費削減で対応するのが正しい使い方です。

ファクタリングと融資の違いを比較

比較項目ファクタリング銀行融資
調達スピード最短即日数週間~1か月
コスト手数料8%~18%年1%~3%
信用情報への影響なしあり
負債計上なし(売却)あり(借入金)
担保・保証人不要必要な場合が多い
審査対象売掛先の信用力利用者の信用力
赤字・税金滞納利用可能困難
調達上限売掛金の範囲内担保・信用に応じて

ファクタリングが向いている人・向いていない人

メリット・デメリットを踏まえて、ファクタリングが向いているケースと、別の手段を検討すべきケースを整理します。

  • 銀行融資が間に合わない(今週中に資金が必要)
  • 銀行融資の審査に通らない(赤字決算・税金滞納・信用情報に傷がある)
  • 負債を増やしたくない(バランスシートを悪化させたくない)
  • 担保や連帯保証人を用意できない
  • 取引先に知られずに資金調達したい(2社間ファクタリング)
  • 売掛先の倒産リスクを手数料で転嫁したい
  • 時間に余裕がある(銀行融資の方がコストが圧倒的に安い)
  • 売掛金がない(サービス業で前払いが基本など)
  • 毎月の資金繰りに常態的に困っている(ファクタリングは根本解決にならない)
  • 調達したい金額が売掛金を大幅に超える
建設業・個人事業主

材料費の支払いが先で入金が後だから、毎月キャッシュが足りない。ファクタリングで毎月しのいでるけど、これでいいのか不安。

※編集部が実施した利用者アンケートより

編集部

毎月の利用は手数料が蓄積するため、できれば融資への切り替えを検討すべきです。ファクタリングは「融資までのつなぎ」として1~2回使い、その間に銀行融資やビジネスローンの準備を進めるのが理想的な使い方です。まずは自分の売掛金でいくら調達できるか、無料見積もりで確認してみてください。

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ファクタリングのメリット・デメリットに関するよくある質問

Q. ファクタリングの一番のメリットは何ですか?

最短即日で資金調達できるスピードです。銀行融資では数週間かかる資金調達が、ファクタリングなら数時間で完了する場合もあります。加えて、信用情報に影響しない点、負債にならない点も大きなメリットです。

Q. ファクタリングの一番のデメリットは何ですか?

手数料が融資の金利より割高な点です。2社間ファクタリングの相場は8%~18%で、銀行融資(年1%~3%)と比べるとコストが高くなります。相見積もりを取って手数料を比較することが対策になります。

Q. ファクタリングは違法ではないですか?

ファクタリング(売掛債権の譲渡)は民法上認められた合法的な取引です。ただし、ファクタリングを装った違法な貸付を行うヤミ金融業者も存在するため、金融庁が注意喚起しています。「審査なし」を謳う業者や、手数料に消費税を上乗せする業者は避けてください。

Q. ファクタリングと融資はどちらがいいですか?

状況次第です。時間に余裕があり、融資の審査に通る見込みがあるなら、コストが低い銀行融資が有利です。一方、緊急の資金需要、融資を断られた場合、信用情報を汚したくない場合はファクタリングが有効な選択肢になります。両方を併用するのも現実的な方法です。

Q. 個人事業主でもファクタリングのメリットを受けられますか?

受けられます。個人事業主は銀行融資の審査が通りにくい傾向がありますが、ファクタリングは売掛先の信用力で審査されるため、利用のハードルが低いです。個人事業主向けの会社選びについては「個人事業主におすすめのファクタリング22選」で解説しています。

まとめ:ファクタリングは「つなぎの資金調達」として使うのが正解

ファクタリングの最大のメリットはスピードと柔軟性、最大のデメリットはコストの高さです。銀行融資が使える状況であれば融資を選ぶべきですが、「融資が間に合わない」「審査に通らない」「信用情報を汚したくない」といった場面ではファクタリングが有効な選択肢になります。

ただし、常態的に利用するとコストが蓄積するため、あくまで「つなぎの一手」として位置づけ、根本的な資金繰りの改善は融資やコスト削減で対応するのが正しい使い方です。

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